世の中で色々な物事で数十年、数年前とは全く逆のことが今では正しくなっているなんてことありませんか?

 

整形外科でも治療に関して似たケースがあります。

 

私が整形外科医になった平成元年ごろは、骨折などの治療はまずは局所安静と固定で、教科書にも教授にも教えられました。

脊椎の圧迫骨折ではギプスで固定し、約4週間のベッド上安静でした。

現在このような治療をしたら、どんなに批判を受けるか。

ギプス固定をしたから余計に動けない、長期安静だから下肢の血栓が生じやすいなど。

現在ならば安静は必要ですが、痛みが改善すれば早期離床・早期リハビリとなります。

高齢者での骨粗鬆症に対する圧迫骨折に対しても現在では色々な薬物が開発され使用出来ますので、早期からのリハビリも可能となっております。

 

当院でも骨折に対しては早期の固定は必要ですが、可能な限り早期からリハビリにて運動療法を施行しております。

 

医学の世界でも治療方針や考え方は日進月歩です。

 

 

整形外科医 大森

大生水野クリニック