梨状筋症候群とは?(坐骨神経痛でお困りの方へ)
理学療法士の大谷です。
坐骨神経痛は聞いたことあると思いますが、梨状筋症候群は聞きなれない言葉だと思います。
<坐骨神経痛とは?>
坐骨神経痛とは「腰仙部坐骨神経の支配領域、すなわち殿部、下肢後面あるいは外側面へ放散する疼痛自体、あるいは疼痛を呈する症候群の総称」と記載されています。
簡単に言うと「おしり~足にかけての痛みや痺れ」のことで、一つの病気ではなく症状を指しています。
坐骨神経痛の原因となる疾患は様々ありますが、「腰椎椎間板ヘルニア」や「腰部脊柱管狭窄症」などが有名です。
「梨状筋症候群」も坐骨神経痛の原因となる一つの疾患で臨床でよく見受けられます。
<梨状筋症候群とは?>
おしりの奥の方に「梨状筋」という筋肉があります。この筋肉の下を坐骨神経が通っています。
この「梨状筋」という筋肉は普段は柔らかいのですが、何らかの負担がかかると硬くなってしまい、下を通る坐骨神経をつぶしてしまい、おしりや足にかけての痛みや痺れなどいわゆる坐骨神経痛の症状を引き起こすことがあります。
<どういう人がなりやすい?>
梨状筋はおしりの筋肉なので、座っていると圧迫されます。
短時間では問題ありませんが、デスクワークなどで長時間圧迫され続けると組織が癒着して硬くなってしまいます。特に仙骨座りと言われる、崩れた姿勢で座っているとより梨状筋が圧迫されやすくなります。
なので長時間座りっぱなしになりやすい人は要注意です!当てはまる方は、小まめに立ったり、おしりの位置をずらすなど、圧迫する時間を減らしてみてください。
<簡単なケア方法>
症状が強い方はブロック注射が効果的と言われていますが、日頃から梨状筋のストレッチをして筋肉を柔らかく保っておくことが重要です。
椅子に座りながら簡単にストレッチをすることができます。
デスクワークの合間に、できれば30分に1度くらいのペースで梨状筋を伸ばすと効果的です。
今回は坐骨神経痛の原因の一つの「梨状筋症候群」を説明させていただきました。
坐骨神経痛には様々な原因が考えられますので、おしりや足の痛み・痺れでお困りの方は一度整形外科をご受診ください。
リハビリ科 大谷