【梅雨のカビ対策、口内も忘れずに!】
じめじめとした梅雨の季節がやってきました。この時期、気になるのがカビの繁殖ですよね。お風呂場や押入れに生えるカビは厄介ですが、実は私たちの口の中にも、カビの一種が存在することをご存知でしょうか?それが「口腔カンジダ症」の原因となるカンジダ菌です。
口腔カンジダ症ってどんな病気?
口腔カンジダ症は、口腔内に常在するカンジダ菌という真菌(カビの一種)が異常増殖することで発症する病気です。健康な方でも口の中にカンジダ菌はいますが、普段は他の細菌とのバランスが取れているため、悪さをすることはありません。しかし、以下のような要因で免疫力が低下したり、口腔内の環境が変化したりすると、カンジダ菌が増殖しやすくなります。
* 体調不良やストレスによる免疫力の低下
* 抗生物質の長期服用
* ステロイド吸入薬の使用
* 入れ歯の使用(特に義歯の入れっぱなし)
* 糖尿病などの全身疾患
* 唾液の減少(ドライマウス)
口腔カンジダ症になると、どんな症状が出る?
口腔カンジダ症の症状は様々ですが、代表的なものとしては次のような症状が挙げられます。
* 舌や口の中に白い苔のようなものが付着する:こすると取れることが多いですが、無理に剥がすと出血することもあります。
* 味覚がおかしくなる(味覚障害)
* 口の中がヒリヒリと痛む、しみる
* 食べ物が飲み込みにくい
* 口角炎(口の端が切れる)
これらの症状に心当たりのある方は、早めに歯科医院を受診しましょう。
梅雨の季節は、体調を崩しやすい時期でもあります。お口の健康は全身の健康と密接に関わっていますので、カビ対策と合わせて、口腔カンジダ症の予防にも意識を向けてみてください。何かご不明な点や、さらに詳しく知りたいことがあればお気軽にご質問くださいね。
歯科口腔外科 石畝 亘