シンスプリントについて
以前、小児のスポーツ障害についてお話しましたが、今回は大人に起きえる代表的なスポーツ障害についてお話したいと思います。
ランニングやジョギング中に脚のすねが痛くなった経験はありますか?
これがシンスプリント・脛骨過労性骨膜炎です。
脛骨の骨膜が炎症を起こし、運動時・運動後に脛骨内側中央から下1/3に縦長に広い範囲で痛みを生じます。
短い範囲で、ある一点に疼痛が集中する疲労骨折とは異なります。
原因は使いすぎ・オーバーユースで、走る、飛ぶなどの激しい運動を繰り返し行うことや陸上のランナーやサッカー、バスケットボールなど、またシーズン開始時やハードなトレーニングを始めた際に発症しやすくなります。
特に現在はコロナで運動不足気味です。
学校などの部活動休止や体重が増えた社会人が、今までの練習量不足・運動不足を取り返そうとして、無理するケースも増えていると思われます。
治療としては、運動量を減らすことが大切で、急性期には局所の安静・冷却・圧迫・挙上が必要です。
整形外科を受診し、消炎鎮痛剤の内服や貼付剤も必要と考えます。
またリハビリテーションにて正しい身体の動かし方やランニングフォームの改善、筋肉のリラクゼーション等の処置も必要と考えます。
最近、運動過多ですねの痛みでお悩みの方、整形外科の受診をお願い申し上げます。
整形外科医 大森 茂樹
大生水野クリニック