小児のスポーツ障害について
新たな新学期・新入学の季節ですが、今年はコロナウイルスの影響で学校閉鎖となり、自宅での自粛生活を強いられていると思います。
本来ならば学生は新たなスポーツにチャレンジし、全身汗まみれになりながら取り組んでいるところです。
今年は別として、例年ならばオーバーユースがたたって痛みがでる時期でもあり、特に成長期のお子さんにはスポーツ障害がぼちぼち顔を出します。
特に注意が必要なのは肘関節と膝関節の障害です。
肘では野球肘です。一般的には肘関節の内側側副靭帯の付着部が炎症を起こし疼痛が出現します。安静とリハビリで改善しますが、肘関節外側の疼痛は注意しなければいけません。骨がぶつかり変形してしまう事があります。早期発見であればリハビリ等の保存的治療で改善しますが、進行してしまうと手術が必要になり野球への復帰が困難になるケースもあります。
もう一つは膝の痛みのオスグッド病です。すねの骨の出っ張りの部分の成長線での痛みです。ボールを蹴る・頻回にジャンプする様なスポーツで起こる障害です。
これも安静やリハビリで改善しますが、痛みを我慢してスポーツを続けると成長線で骨が癒合せず、大人になっても痛みが残存してしまいます。
いずれの障害でも、このような症状が出現した場合は安静を保ち、整形外科の外来を受診してください。
今年は特に学校が再開されれば、子供たちは一気に動き始めますので、ある意味子供の身体には注意が必要かもしれません。
大生水野クリニック 整形外科
大森 茂樹
大生水野クリニック