マスクをしたときに会話をする工夫
新型コロナウイルスの感染防止対策として、マスクをつけて会話をすることが、当たり前となりました。ところが、聞こえの悪い方(難聴者)と会話をする際に話し手がマスクをつけていると、言葉が不明瞭になり、口の動きや表情も見なくなります。ただでさえ聞こえの悪いのに、さらにコミュニケーションが難しくなります。
話しかける時はただ耳元で大きな声で話すのでなく、ゆっくりはっきり話すことを心がけます。高齢者の難聴では聞き取りにくい音があります。日本語は「アイウエオ」の母音と子音の組み合わせで構成されていますが、高音域の子音から聞き取りに難くなります。特にカ行、サ行、タ行などは聞き間違えやすいので言葉です。「七(しち)」と「一(いち)」 「加藤(かとう)さん」と「佐藤(さとう)さん」など多い聞き間違えです。
このため、言葉の始まりや子音は特にしっかり発音するようにしましょう。また、聴覚だけに頼らず、大事な用件は紙に書いたりして視覚情報と合わせて伝える習慣を持つのも良い方法です。
文責 院長 大前由紀雄
大生水野クリニック